FRP材・鉄製鋼材等の構造設計
FRPタンク等の構造設計や強度計算を⾏います。
FRPタンクの図⾯作成
FRPタンクの構造設計や強度計算に基づいてFRPタンクや架台等の図⾯を作成します。
FRP技術部は⼤阪本社にあり、5名の部員でタンクの構造設計やCADによる図⾯作成を⾏っています。
タンクの構造設計はかなり⾼度な構造計算が必要で、構造⼒学や材料⼒学の基礎知識がないと難しい仕事です。5名全員が理系出⾝で、うち1名は博⼠号、1名は修⼠号を持っています。
FRP部材を設計する仕事の他に、タンクを据え付ける架台やはしごなど鋼製部材の設計があり、もちろんすべてコンピュータ(CAD)で作成しています。
図⾯は、営業⽤としてお客様に提供したり、⼯場での製造現場や、実際のタンク設置現場で使われます。
また、製品検査や品質管理のため協⼒⼯場や現場を回ることも多く、⼀⽇パソコンの前に座っているわけではありません。
FRP技術部は専⾨家集団ということもあって、「我が道を⾏く」雰囲気があります。ただ、決して気難しい⼈たちではなく、無駄⼝を叩くことなく黙々と仕事をこなす中で醸し出される空気感です。情報の共有や協⼒はきちんとなされますし、困った時は互いに助け合います。しかし、個⼈としての研鑽が他部⾨よりさらに求められる部署であり、専⾨性の⾼さは随⼀と⾔えます。
「形に残る仕事をしている」ということではないでしょうか。
当社のFRPタンクは東⽇本⼤震災でもほとんど影響を受けませんでした。これは設計と製造、施⼯のそれぞれがしっかり連携し、いいモノを作っているからです。中でも、⾃社で設計を⾏うFRPタンクの製造業者は決して多くなく、また、通常の設計職は「これは⾃分が設計した。」といっても、それは製品のごく⼀部のことがほとんどです。当社では、FRPタンクそのものが⾃分の設計です。満⾜感の違いは⼤きいものがあります。
ミスが許されないことです。FRP技術部員の引く⼀本の線の間違いで、せっかく作ったタンクが⼯場に差し戻されることもあります。お客様の信頼を失うばかりか、⼯場や現場設置班など、多くの⼈に迷惑をかけることになってしまいます。
また、当社のFRP製品は⼈の⼿で積層作業を⾏っているがゆえの「ハンドレイアップ」の難しさがあります。たとえばコンクリート構造物では決まった設計基準があり、それに従って⾏えばまず問題が起こることはありません。しかし当社のFRPタンクは、作り⼿しかわからない経験や、計算では成り⽴たない“味”のようなものがあり、それこそがお客様から⾼い評価を頂いているものでもあるのですが、設計の⽴場からするとこれを表現するのが難しい。ただ、この表現しつくせないところを当社は⼤切に思っており、難しい仕事ですが、今後も技術部員がチャレンジしていくべきものと考えています。
FRP技術部の設計では、FRP材や鋼製部材の設計がメインです。工学部または理工学部で構造力学や材料力学を学んできた基礎知識が役に立ちます。学科は建築でも土木でもあるいは機械でもかまいません。
製造現場や施工班、営業担当者からさまざまな要求があります。それを上手にさばくコミュニケーション力や深い知識が必要です。それに何といっても「もっと知りたい」という知識欲と、「もっといい方法はないか」という改革力です。
―仕事紹介は、制作スタッフが各部の社員にインタビューしてまとめたものです。-